球場で高らかに響き渡る応援歌。大好きな選手が登場するたびに、スタンドが一体となってエールを送る、あの熱い瞬間はたまりませんよね。
「あの選手のためだけに、自分だけの応援歌を作れたら、どんなに素敵だろう…」
あなたも一度は、そんな風に考えたことがあるのではないでしょうか。選手へのあふれる愛を、世界に一つだけの応援歌という形で表現してみたい。その気持ち、痛いほどよく分かります。
私には、忘れられない選手がいます。
決してスター選手ではなく、育成契約から必死に這い上がってきた、無骨な控えのキャッチャーでした。彼のひたむきなプレー、誰よりも大きな声、そして時折見せる優しい笑顔に、私はすっかり心を奪われてしまったのです。でも、彼に送られる声援は、いつもどこか控えめでした。
「彼だけの、彼を象徴する応援歌があれば、もっとたくさんの人が彼の魅力に気づいてくれるはずだ」
その一心で、私は楽譜も読めない全くの素人ながら、応援歌作りに挑戦することを決意しました。もちろん、最初は五線譜とにらめっこしては、ため息をつく毎日。でも、試行錯誤を繰り返す中で気づいたんです。実はプロ野球の応援歌作りには、音楽経験がなくても、選手への熱い想いさえあれば誰でも挑戦できる「コツ」があるということに。
この記事では、そんなプロ野球応援歌の作り方のコツを、かつての私のように、何から始めればいいか分からないと感じているあなたのために、具体的なステップと、私の全ての経験を詰め込んで、一つひとつ丁寧に解説していきます。
この記事を読み終える頃には、きっとあなたも「私にも作れる!」という確信と共に、愛する選手のための応援歌クリエイターとして、栄光への第一歩を踏み出しているはずですよ。
この記事のポイント
・応援歌作りは「歌詞」から始めるのが近道
・基本は野球応援の王道「8小節構成」を意識
・選手の二つ名や特徴をキーワード化して歌詞に盛り込む
・メロディーは鼻歌をスマホで録音するところからスタート
・無料の作曲アプリを使えば音楽経験ゼロでも曲にできる
・トランペットらしさは「ドレミソ」の音階で表現可能
・既存曲のアレンジは著作権侵害のリスクが高いため避けるのが無難
応援歌作りの前に知っておきたい2つの大前提
さあ、いよいよ創作活動のスタートです!…と、その前に。
逸る気持ちを少しだけ抑えて、まずは必ず知っておいてほしい基本的なルールと、応援歌の「型」についてお話ししますね。
これは、家を建てる前の基礎工事のようなもの。ここをしっかり固めておくだけで、後の作業が驚くほどスムーズに進みますし、「せっかく作ったのに…」なんて悲しい手戻りも防げますから。
大前提1:著作権の注意点!既存曲のアレンジはNG?
応援歌作りで、私が最も大切だと考えているのが「著作権」への配慮です。
ついつい、「好きなJ-POPやアニソンのメロディーに乗せて歌詞を変えれば、簡単に作れそう!」と考えてしまいがちですよね。私にも、その気持ちはよく分かります。親しみのあるメロディーは、確かに覚えやすいですし、魅力的です。
でも、これは著作権法に触れてしまう可能性が非常に高い、いわば「赤信号」の行為なんです。
これは例えるなら、「素敵なデザインだからといって、有名ブランドのロゴを自分のTシャツに勝手にプリントしてしまう」ようなもの。メロディーや歌詞には、それを作った人(作詞家・作曲家)の権利が法律で守られているのです。
個人の趣味の範囲で、お風呂で鼻歌を歌う程度なら問題ありません。しかし、作った応援歌をYouTubeにアップロードしたり、X(旧Twitter)で楽譜を公開したり、ましてや球場でトランペットで演奏したりすると、それは「公での利用」とみなされ、権利者から利用の差し止めや、損害賠償を請求される可能性もゼロではありません。
せっかくの選手への愛が、悲しいトラブルを生まないように。応援歌のメロディーは、あなたの心から生まれた完全オリジナルで作成することを、私は強く、強く推奨します。
「オリジナルなんて、ハードルが高すぎる…」と感じるかもしれませんが、心配は無用です。この後のステップで、誰でもゼロからメロディーを生み出す魔法のような方法を、じっくりと解説しますので、安心してくださいね。
大前提2:応援歌の定番「8小節」構成とは
「8小節」なんて言葉を聞くと、「うわ、専門用語だ…」と身構えてしまいますよね。でも、安心してください。これは難しい音楽理論ではなく、応援歌のリズムを入れるための「お弁当箱」のようなものだと思ってください。
プロ野球の応援歌の多くは、実はこの「8小節」という短いメロディーの繰り返しで出来ています。
J-POPのようにAメロ、Bメロ、サビ…といった複雑な構成になっていないのには、明確な理由があります。それは、「球場の限られた時間で、誰もが瞬時に覚え、一体となって歌えるように」という、応援現場で生まれた知恵の結晶だからです。
攻撃時間は、たった数分。その間に、初めて聴くファンでもすぐに口ずさめるシンプルさと、何度も繰り返せる中毒性が必要なのです。この「8小節」というフォーマットは、その両方を満たす、まさに応援歌の黄金律なんですね。
具体的には「タン・タン・タン・タン」というリズムを、8回数える長さのメロディーを作る、というイメージです。この「8小節のお弁当箱」を意識するだけで、あなたの作るメロディーが、ただの鼻歌から、一気にスタジアムに響き渡る”それっぽい”応援歌へと進化しますよ。
【5ステップ】音楽経験ゼロでもできる応援歌の作り方
お待たせしました!基礎工事が終わったところで、いよいよ設計図を広げ、家を建てていきましょう。
ここからは、応援歌作りの本番です。具体的な制作手順を5つの簡単なステップに分けて解説します。この通りに進めていけば、音楽経験がなくても、誰でも応援歌の骨格を完成させることができますよ。
ステップ1:主役(選手)を決め、キーワードを洗い出す
何よりもまず、あなたが誰のために応援歌を作りたいのか、その主役となる選手を一人、心に強く思い浮かべてください。その選手の、最高の笑顔や、悔しがる表情、真剣な眼差しを瞼の裏に焼き付けるのです。
決まりましたか?
では次に、その選手を象M徴する「キーワード」を、「もうこれ以上は出ない!」という限界まで、ノートやスマホのメモに書き出してみましょう。これは、歌詞の源泉となるダイヤモンドの原石を探す、とても大切な作業です。
【キーワードの探し方・具体例】
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ニックネーム・二つ名:
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例:「ゴジラ」「ハマの番長」「ミスター」など、ファンが愛を込めて呼ぶ名前
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プレースタイル:
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(投手なら)「唸りを上げる剛速球」「針の穴を通すコントロール」「魂のインコース攻め」
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(打者なら)「アーチスト」「安打製造機」「恐怖の2番打者」「切り込み隊長」
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(守備・走塁なら)「鉄壁の守り」「フィールドの忍者」「神速の韋駄天」
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身体的特徴・ルーティン:
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例:「鍛え上げた上腕」「静かなる闘志」「打席でのあのポーズ」
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経歴・ストーリー:
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例:「育成からの下剋上」「北の大地が生んだ逸材」「苦労人の一振り」
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人柄・名言:
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例:「勝利は我らに」「熱く燃え上がれ」「感謝の心」
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その他:
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背番号、出身地、好きな食べ物、ヒーローインタビューでの口癖など、何でもOKです!
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【行き詰まった時のヒント】
もしキーワードが出てこなくなったら、選手名鑑を隅から隅まで読み返したり、過去のインタビュー記事をネットで検索したりしてみましょう。そこには、あなたの知らなかった選手の魅力や、応援歌のヒントがたくさん隠されています。
恥ずかしがらずに、最低でも30個は書き出すことを目標にしてみてください。このキーワードの一つひとつが、あなたの選手への愛の証であり、歌詞に深みとオリジナリティを与えてくれます。
ステップ2:キーワードを元に歌詞を作成する
ダイヤモンドの原石(キーワード)が集まったら、次はそれを磨き上げ、美しい歌詞という宝石に仕上げていきます。
ここで意識するのが、先ほどお話しした「8小節のお弁当箱」。その箱の中に、キーワードという食材を、彩りよく詰めていくイメージですね。
私が初めて、あの控えキャッチャーの歌詞を作った時、つい難しい四字熟語や、かっこいい比喩を並べようとして、結局、心に響かない、ただの言葉の羅列になってしまった苦い経験があります。
応援歌の歌詞で最も大切なのは、シンプルで、力強く、誰もが口ずさみやすい言葉を選ぶこと。スタジアムの喧騒の中でも、スッと耳に入ってくるような、ストレートな言葉が一番です。
【作詞テクニックのヒント】
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体言止めで余韻を残す:「勝利へ続く道」「見せろ渾身のフルスイング」のように、名詞で文を終えると、力強さと余韻が生まれます。
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擬音語・擬態語を使う:「グングン伸びる打球」「ビュンと走る足」など、オノマトペを入れると、歌詞が生き生きと動き出します。
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対義語でドラマを作る:「絶望を希望に変えて」「静寂を歓声に変えろ」など、対になる言葉を使うと、物語性が生まれます。
例:「北国育ちの その腕で 勝利を掴め 〇〇(選手名)!」
こんな風に、短い言葉で選手の背景と未来への期待が目に浮かぶような、そんな歌詞を目指してみましょう。
ステップ3:歌詞に「コール」を組み込む
応援歌の魂とも言えるのが、「(選手名)!」や「かっとばせー!」といった、ファンみんなで魂を叫ぶ「コール」の部分です。
歌詞を作る段階で、どこにコールを入れると一体感が生まれて、最高に盛り上がるかを戦略的に考えてみましょう。
コールは、ただの合いの手ではありません。曲のボルテージを最高潮に高めるための「点火スイッチ」です。
基本的には、歌詞のフレーズの最後の部分、一息つくタイミングに「叫ぶためのスペース」を設計図に書き込むイメージです。
【コールの種類と配置例】
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選手名コール:最も基本的で、最も大切なコールです。
例:「勝利を掴め 〇〇(選手名)! オーオー 今ここで見せろ」 -
汎用コール:「かっとばせー!」「そーれ!」「打て!」など、野球応援で定番のコールです。
例:「磨き上げた技で かっとばせー! 〇〇(選手名)!」 -
チーム名コール:チームの一員であることを強調します。
例:「我らの誇り 〇〇(選手名)! 勝利へ導け (チーム名)!」
このコールが入ることで、あなたの作った歌詞に命が吹き込まれ、数万人の大合唱となってスタジアムに響き渡る、あの感動的な光景が目に浮かんできますよね。
ステップ4:鼻歌でメロディーを付けてスマホで録音する
さあ、最高の歌詞が完成したら、いよいよメロディーという翼を授ける時間です。
「えっ、いよいよ来たか…でも楽器も弾けないのにどうやって…?」
大丈夫。ここで必要な楽器は、あなたの体の中にすでにあります。それは「鼻歌」と「情熱」です。
リラックスできる場所で、作った歌詞を、感情を込めて何度も繰り返し口ずさんでみてください。すると不思議なことに、歌詞に込められた想いが、自然と心地よいリズムや、魂を揺さぶるメロディーになって、心の中に浮かんできませんか?
メロディーの神様は、気まぐれです。
お風呂でリラックスしている時、駅まで歩いている時、布団の中で目を閉じた時…そんな、ふとした瞬間に、天使のように舞い降りてくるものです。
「これだ!」というフレーズが一つでも浮かんだら、その瞬間を決して逃さないでください。すぐにスマートフォンのボイスメモ機能で録音するのです。 完璧な歌声じゃなくていいんです。「ラーララ〜♪」でも「フフフン〜♪」でも構いません。そのメロディーの断片こそが、未来の名曲の、かけがえのない最初の産声になります。
ステップ5:無料の作曲アプリで曲を形にする
スマホに録音した、生まれたてのメロディーのタネ。この小さな命を、誰からも愛される立派な曲に育て上げてくれるのが、無料の作曲アプリという現代の魔法です。
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iPhoneユーザーなら「GarageBand(ガレージバンド)」
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Androidユーザーでも「BandLab」や「Music Maker JAM」など
探せば、素晴らしいアプリがたくさん見つかります。
「アプリなんて、専門的で使い方が難しそう…」と感じるかもしれませんが、心配は一切いりません。私も最初はそうでしたから。
基本的な操作は、「アプリを開いて、ピアノの鍵盤をタップしながら、あなたが録音した鼻歌の音階を一つひとつ探り当てていく」という、宝探しのような作業です。
「この『ド』の音かな?」「いや、こっちの『ミ』の方が近いかも」
そんな風に、音符を一つ、また一つと打ち込んでいくうちに、ただの鼻歌だったものが、ちゃんと楽譜という設計図の形になっていく。この瞬間は、言葉にできないほどの感動と達成感に包まれますよ。
音楽経験ゼロの私たちにとって、これほど心強い味方はありません。ぜひ、アプリの力を借りて、あなたの頭の中にあるメロディーに、永遠の命を与えてあげてください。
作曲のクオリティを上げる3つのコツ
基本的な作り方をマスターしたら、最後にもう一歩だけ、プロの領域に足を踏み入れてみましょう。
あなたの作る応援歌のクオリティを、プロの応援団が作るレベルにグッと近づけるための、とっておきのコツを3つ、ご紹介します。
コツ1:トランペットで映える「ドレミソ」を意識する
球場で高らかに鳴り響くトランペットの音色。応援歌の華であり、魂ですよね。
あの”応援歌っぽさ”を出すには、実は簡単な音楽的な秘密があります。それは、メロディーに「ド(C)・レ(D)・ミ(E)・ソ(G)」の4つの音を意識的に多く使うことです。(専門的にはペンタトニックスケールの一部に近いのですが、難しく考えなくてOKです!)
これらの音は、音楽理論的に「長調(メジャースケール)」の骨格をなす音であり、人間が聴いた時に、最も明るく、華やかに、そして力強く感じる響きを持っています。そして何より、トランペットで演奏した時に、音が非常によく通るのです。
試しに、先ほど使った作曲アプリのピアノで「ド・レ・ミ・ソ」の音だけを使って、適当にメロディーを弾いてみてください。どうですか?それだけで、なんだか球場で聴き慣れた、あのワクワクする応援歌の雰囲気が出てきませんか?
もちろん、他の音(ファ、ラ、シ)を使ってはいけない訳ではありません。悲壮感や決意を表現したい時には、マイナー調の暗い響きも効果的です。
ですが、メロディー作りに迷ったら、ぜひこの「魔法の4音階」を思い出してください。あなたの応援歌に、一気にプロ野球の魂が宿ります。
コツ2:覚えやすいフレーズは「反復」と「シンプルな音階」
一度聴いたら、一日中、頭の中で鳴りやまない。そんな中毒性の高いキャッチーな応援歌には、必ず共通の法則があります。
それは、「同じフレーズの繰り返し(反復)」と「単純な音の上がり下がり(シンプルな音階)」です。
人間の脳は、複雑なものよりも、シンプルな繰り返しのパターンを記憶しやすいようにできています。
例えば、有名なチャンステーマなどを思い浮かべてみてください。同じリズムのフレーズが2回繰り返されたり、メロディーが「ド→ミ→ソ→ミ→ド」のように、単純な階段の上り下りのようになっていたりしませんか?
技巧的で複雑なメロディーラインは、確かに音楽作品としては素晴らしいかもしれません。でも、応援歌の目的は、あくまで「みんなで一緒に歌って選手を応援すること」。だからこそ、野球をあまり知らない子供から、長年のファンであるお年寄りまで、誰もがすぐに覚えられるシンプルさが、何よりも大切なのです。
「シンプル・イズ・ベスト」。これこそが、数万人の心を一つにする、最高の応援歌を作るための黄金律です。
コツ3:他の人の自作応援歌を参考にする
クオリティを上げるための一番の近道は、やはり、素晴らしいお手本にたくさん触れ、そのエッセンスを学ぶことです。
YouTubeやX(旧Twitter)で、「#自作応援歌」や「#オリジナル応援歌」といったハッシュタグで検索してみてください。
そこには、あなたと同じように、選手へのあふれる愛を原動力にして作られた、魂のこもった素晴らしい作品がたくさん溢れています。まさに、アイデアの宝庫です。
私もスランプに陥った時は、他の方が作った応援歌をたくさん聴いて、「なるほど、ここで三三七拍子のリズムを入れると締まるのか!」「この楽器の使い方は斬新だなあ」と、たくさんの刺激と、創作を続ける勇気をもらいました。
ただし、ここで一つだけ注意点があります。それは「リスペクト(尊敬)はしても、コピー(模倣)はしない」ということ。
構成やリズムパターン、楽器の使い方など、あくまで「インスピレーション(ひらめき)」を得るための参考にとどめ、丸パクリは絶対に避けましょう。
素晴らしい作品に触れることで、あなたの創作意欲はさらに燃え上がり、オリジナリティあふれる応援歌を作るための、大きなヒントが見つかるはずです。
作った応援歌をどうする?活用法と届け方の夢
さて、血と汗と涙の結晶である、あなただけの応援歌が完成したとしましょう。
その素晴らしい作品を、ただスマホの中に眠らせておくだけでは、あまりにもったいないですよね。ここでは、作った応援歌の活用法と、選手に届けるための夢のある方法について、少しお話しします。
SNSで公開し、ファン仲間と共有する
最も手軽で、多くの人に聴いてもらえる方法が、SNSでの公開です。
作曲アプリで作った音源を動画にして、YouTubeにアップロードしたり、楽譜の画像をX(旧Twitter)に投稿したりしてみましょう。
その際、「#自作応援歌」「#(選手名)」「#(球団名)」といったハッシュタグを付ければ、同じ選手を応援するファン仲間が見つけてくれる可能性が高まります。
「この歌詞、最高です!」「メロディーが頭から離れません!」そんなコメントがもらえた時の喜びは、何物にも代えがたいものです。
仲間と球場で歌ってみる(マナーを守って)
もし、いつも一緒に観戦する仲間がいるのなら、外野スタンドの片隅で、小さな声で歌ってみるのもいいかもしれません。
もちろん、公式の応援を邪魔しないように、攻撃が終わった後や、周りの迷惑にならない範囲で、というのが絶対のルールです。
でも、あなたの作った歌が、初めてスタジアムの空気を吸う瞬間は、きっと忘れられない思い出になるでしょう。
選手に届けるという、大きな夢
そして、全てのファンが抱く究極の夢。それは、「選手本人に、この想いを届ける」ことではないでしょうか。
現実的には非常に難しい道のりですが、夢を見るのは自由です。
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ファンレターに想いを込める:楽譜と歌詞、そして「あなたがどれだけ好きで、どんな想いでこの歌を作ったか」という熱い手紙を送る。
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SNSでメンションを送る:選手がSNSをやっているなら、敬意を払った上で、作った応援歌の動画のリンクを送ってみる。
もしかしたら、奇跡が起こるかもしれません。
たとえ、公式の応援歌にならなかったとしても。「自分のために、ここまで熱く応援してくれるファンがいるんだ」と選手が知ってくれるだけで、それは彼の大きな、大きな力になるはずです。
まとめ
ここまで、本当に長い道のりでしたが、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
プロ野球応援歌の作り方とコツについて、私の知る全て、私の魂を込めてお話しさせていただきました。最後に、今日の長い旅路のポイントを、もう一度おさらいしておきましょう。
・応援歌作りの原動力は、音楽理論ではなく「選手への愛」ただ一つ
・第一歩は、選手の魅力を「キーワード」として限界まで書き出すこと
・応援歌の骨格は、日本の応援文化が生んだ「8小節構成」
・歌詞は難しく考えず、シンプルで力強い言葉を選ぶのが正解
・メロディーの神様は突然訪れる、いつでも「鼻歌」を録音する準備を
・「GarageBand」などの無料アプリは、音楽経験ゼロの私たちにとって最強の相棒
・「ドレミソ」の魔法の音階と、「反復」のテクニックでプロのクオリティを目指せる
・著作権は必ず守り、あなただけの「オリジナル曲」で選手に本物の愛を届けよう
プロ野球の応援歌作りは、専門的な知識や高価な機材がなくても、選手を「心から応援したい」という熱い想いさえあれば、誰にでも挑戦できる、本当にクリエイティブで、最高に楽しい活動です。
今回ご紹介したステップとコツを参考に、ぜひ、あなたの愛する選手のため、世界でたった一つのオリジナル応援歌を創作してみてください。
あなたの作ったその歌が、いつか満員のスタジアムで鳴り響き、苦境に立つ選手の背中を強く、強く押す、伝説の一曲になる日が来るかもしれませんから。
その日を、私も心から夢見ています。