旅先のグルメ

食べ歩きで食べきれない!マナーを守る賢い持ち帰り術と便利グッズ

食べ歩きは色々な種類を楽しみたいけれど、「少食ですぐにお腹がいっぱいになってしまう」「一人旅だからシェアできなくて困る」という方は多いですよね。

せっかく遠くまで足を運んだ旅行先で、魅力的なご当地グルメや美味しそうなスイーツがずらりと並んでいる光景を目にすると、ついついあれもこれもと目移りしてしまうのは当然のことです。

しかし、いざ買ってみると想像以上にボリュームがあったり、味が濃厚で少し食べただけで満足してしまったりすることは珍しくありません。

無理をして残りを胃袋に詰め込もうとすると、せっかくの美味しい食事がただの苦行に変わってしまいますし、その後の観光も胃もたれで楽しめなくなってしまいます。

かといって、残してゴミ箱に捨ててしまうのは、食べ物を作ってくれた方に対して非常に申し訳なく、深い罪悪感が残ります。

せっかくの楽しい旅行の思い出が、後悔や自己嫌悪で濁ってしまうのは本当にもったいないことです。

 

実は、ほんの少しの事前準備と、いくつかのちょっとした工夫さえあれば、食べきれない分をスマートにカバンに入れて持ち帰り、後からホテルや自宅でゆっくりと美味しく楽しむことができるのです。

私自身も以前、一人で京都へ旅行した際、食べ歩きの魅力にすっかり取り憑かれてしまった経験があります。

錦市場を歩きながら、熱々の湯葉コロッケに始まり、焼きたての出汁巻き卵、甘辛いタレがたまらないみたらし団子、さらには濃厚な抹茶パフェまで、目につくものすべてが輝いて見えました。

誰かと一緒であれば「一口ちょうだい」と分け合うことができますが、一人旅ではすべてを自分で食べ切らなければなりません。

案の定、3軒目を過ぎたあたりで胃袋の限界を迎え、手に持ったみたらし団子を見つめながら途方に暮れてしまいました。

無理やり飲み込むようにして食べたお団子の味はほとんど記憶になく、「もっと美味しく食べたかった」という悔しさだけが残ったのです。

 

あの日の苦い経験をきっかけに、私は「どうすれば食べ歩きを無駄なく、最後まで幸せな気持ちで楽しめるか」を徹底的に研究し、独自の持ち帰り術を編み出しました。

この記事では、過去の私と同じように食べ歩きでの量に悩む方に向けて、お店へのマナーを守った持ち帰りの伝え方や、カバンを絶対に汚さない最強の持ち帰りアイテムの活用法、さらには冷めたグルメをホテルの部屋で最高の夜食に復活させる温め直しの裏技まで、徹底的に解説します。

 

この記事のポイント

  • 食べ残しの持ち帰りは基本OKだが注文時にポジティブな理由とともに伝えるのがベスト
  • 匂い漏れと汁漏れを完全に防ぐにはタッパーとジップロックの二重使いが最強
  • 人目を避けた公園のベンチや路地裏での素早い詰め替え作業がおすすめ
  • 生ものや生クリーム系など食中毒リスクが高く味が落ちるメニューは避ける
  • 串物はその場で串から外して保存袋に入れると手荷物が驚くほどコンパクトに
  • ホテルに持ち帰った後はトースターや電子レンジのひと工夫で美味しく復活
  • 一人旅で持ち帰り前提なら最初からテイクアウト包装を頼むのが一番安心

 

食べ歩きで「食べきれない分の持ち帰り」はマナー違反?

食べ歩きの最中にお腹がいっぱいになってしまい、手に持っている食べきれない分の持ち帰りを考えたとき、多くの方が最初に直面する壁が「お店に対する申し訳なさ」や「マナー違反にならないかという不安」ではないでしょうか。

目の前で一生懸命作ってくれた料理を残すことへの罪悪感は、良識ある大人であれば誰しもが抱く自然な感情です。

「持ち帰りたいと言ったら、不味かったのかと誤解されて嫌な顔をされないだろうか」と心配になる気持ちは痛いほどよくわかります。

結論から申し上げますと、食べ歩きで購入したものの中で食べきれない分を持ち帰ること自体は、決してマナー違反ではありません。

お店側としても、お客様が無理をして食べて気分を悪くされたり、少し口をつけただけでゴミ箱に捨てられたりする光景を見るよりも、大切に持ち帰って最後まで美味しく食べてもらえる方が何倍も嬉しいものです。

丹精込めて作った料理だからこそ、粗末に扱われないことが何よりの喜びなのです。

ただし、持ち帰る際のマナーやお店への伝え方には、少しだけ気配りと思いやりが必要です。

お互いが気持ちよく、笑顔でやり取りできるコミュニケーションの方法を知っておくだけで、食べ歩きの心理的なハードルはぐっと下がります。

 

お店に嫌な顔をされないスマートな伝え方とタイミング

食べ残しを持ち帰る際、最も避けるべきなのは、お店の人の目を盗んでコソコソと隠すようにカバンにしまったり、何も言わずにその場を立ち去ったりすることです。

そのような行動は、不審に思われたり、「味が気に入らなくて捨てに行こうとしているのではないか」とお店の方に悲しい誤解を与えてしまう可能性があります。

おすすめの伝え方のタイミングは、商品を注文して受け取る瞬間、もしくは一口食べて「これは全部は無理かもしれない」と感じたその時です。

ポイントは、「美味しいからこそ持ち帰る」というポジティブな理由をしっかりと自分の言葉で伝えることです。

例えば、注文の際に「すごく美味しそうで楽しみなのですが、少食で全部食べきれないかもしれないので、残った分は持ち帰ってもいいですか?」と笑顔で一言添えてみてください。

もし、一口食べてから決意した場合は、お店の方と目が合ったタイミングで「すごく美味しいです!でも、お腹がいっぱいになってしまったので、残りはホテルに持ち帰って後でゆっくり食べますね」と素直に伝えるのがベストです。

私自身、浅草で焼きたての人形焼をたくさん買った際、お店の職人さんに「すごく美味しいので、冷めてからもじっくり味わいたいから持ち帰ります」と伝えたことがあります。

すると職人さんは満面の笑みで「冷めるとまた生地が落ち着いて美味しいからね、ゆっくり楽しんで!」と送り出してくれました。

料理を褒められ、大切に扱ってもらえるとわかって嫌な気持ちになる料理人は絶対にいません。

言葉のキャッチボールを恐れず、素直な感想を伝えることが、最大のコミュニケーション術となります。

 

一人旅なら最初から「持ち帰り用」で包んでもらうのもアリ

一人旅での食べ歩きは、自分の好きなペースで好きなものだけを選べる自由がある反面、「誰かとシェアできない」という非常に大きなデメリットを抱えています。

大きな肉まんひとつ、お団子一本でも、何軒もはしごしているとあっという間に胃袋のキャパシティを超えてしまいます。

限界に達した胃袋を抱えながら、次のお店を見つめるのは本当に切ないものです。

そんな一人旅の方にぜひおすすめしたい究極の防衛策が、最初から「テイクアウト用」として注文してしまうという方法です。

「持ち帰りでお願いします」と注文の段階で伝えておけば、お店側もすぐに食べないことを前提として商品を準備してくれます。

ソースがこぼれないように深めの容器に入れてくれたり、食べ歩き用の簡易的な包み紙ではなく、しっかりとした紙袋に入れてテープで留めてくれたりと、持ち歩きやすい状態で渡してくれることがほとんどです。

受け取った後、お店の近くの迷惑にならない場所で一口だけかじって出来立ての味を楽しみ、残りはそのままカバンにしまってしまえば、途中でタッパーに詰め替える手間すら省けます。

 

私は鎌倉の小町通りを一人で歩いた際、名物のしらす入り卵焼きをどうしても食べたくて並びましたが、すでに満腹に近い状態でした。

そこで「持ち帰りたいので、パックの蓋をしっかり閉めてもらえますか?」とお願いしたところ、快く輪ゴムで二重に留め、さらにビニール袋に入れて渡してくれました。

この方法なら、食べ歩き特有のワクワク感を損なうことなく、かつ最初から持ち帰る前提の包装になっているため、心理的な負担も全くなく観光を続けることができます。

 

お店で持ち帰り用のパックや袋(ドギーバッグ)はもらえる?

近年、食品ロスを減らすための取り組みとして、レストランやカフェなどでは食べ残しを持ち帰るための容器(いわゆるドギーバッグ)を用意してくださるお店が少しずつ増えてきました。

しかし、観光地の食べ歩き店や屋台となると、事情が全く異なります。

食べ歩きを前提としたお店の多くは、その場で歩きながら食べ切ることを想定しているため、ゴミになりにくい簡易的な紙製の包みや、竹串、小さなトレイしか用意していないことがほとんどです。

汁気が漏れないようなしっかりとした蓋つきのプラスチック容器や、持ち手のある頑丈な紙袋を常備しているお店は稀だと言えます。

たとえお店に持ち帰り用の容器があったとしても、別途包装代として料金がかかってしまったり、大行列ができている忙しい時間帯に特別な対応をお願いすることで、他のお客様の待ち時間を増やして迷惑をかけてしまったりすることもあります。

「言えば何か包むものをもらえるだろう」と安易に期待して手ぶらで行くのは、食べ歩きにおいては少し危険な考え方です。

持ち帰りを少しでも想定している場合は、お店側に一切の負担をかけないよう、自分自身で持ち帰り用のアイテムを完璧に準備しておくのが、真の食べ歩き上級者としての鉄則でありマナーでもあります。

 

カバンを汚さない!食べ歩き最強の持ち帰りアイテムと収納術

食べ歩きで食べきれない分を持ち帰る決意をし、お店の方にも気持ちよく了承を得られた後、次に待ち受けている最大の試練が「どうやって持ち運ぶか」という現実的な問題です。

薄い紙に包まれただけの脂っこい唐揚げや、濃厚なソースがたっぷりかかったたこ焼き、シロップが染み込んだスイーツなどを、そのまま旅行用のカバンやリュックに放り込むのは、時限爆弾を抱えて歩くのと同じくらい危険な行為です。

万が一、歩く振動でカバンの中でソースが漏れたり、お肉の油が染み出したりして、お気に入りのお財布やスマートフォン、ホテルのルームキーがベタベタになってしまったら、せっかくの楽しい旅行気分も一瞬にして地獄へと突き落とされてしまいます。

実は私も過去に大阪の道頓堀で、紙の舟に入れられたたこ焼きを「大丈夫だろう」と過信してそのままリュックに入れ、激しく後悔した経験があります。

リュックの底でたこ焼きが横倒しになり、甘辛いソースとマヨネーズが底に敷いていたお気に入りの布製ポーチにべっとりと染み込んでしまったのです。

あの時の絶望感と、ホテルで半泣きになりながらポーチを洗った悲しい記憶は、今でも鮮明に脳裏に焼き付いています。

そんな悲劇を読者の皆様には絶対に二度と繰り返してほしくないという強い思いから、私が長年の失敗と経験から導き出した、カバンを絶対に汚さない最強のアイテムと収納術を余すところなくご紹介します。

 

タッパーとジップロックの「二重使い」が最強な理由

数ある保存容器の中で、食べ歩きの持ち帰りアイテムとして私が自信を持っておすすめし、常に旅行カバンに忍ばせているのが「プラスチック製のタッパー」と「ジップロックなどの密閉できる保存袋」を組み合わせた「二重使い」です。

これ以上の防衛陣形は存在しないと断言できるほど、完璧な組み合わせです。

まず、第一の防壁となるのがタッパーです。

食べ残した料理を直接タッパーに入れることで、外部からの物理的な圧力を完全に防ぐことができます。

人混みでカバンが押されたり、荷物を置いた衝撃で、中に入れたコロッケが潰れてペシャンコになったり、美しいお団子の形が崩れて見る影もなくなったりするのを防いでくれます。

タッパーは、100円ショップで売っているスクリューロック式の丸い容器や、お弁当箱のような軽いプラスチック製のもので十分です。

高価なガラス製などは重くて持ち歩きに不便なので避けてください。

 

しかし、タッパーだけでは完璧ではありません。

傾いた際に隙間から汁が漏れたり、蓋のわずかな隙間から強い匂いがカバンの中に充満したりするリスクが依然として残ります。

そこで登場するのが、第二の防壁であるジップロックです。

食べ物を入れたタッパーをさらにジップロックの中に入れ、中の空気をしっかりと抜きながらチャックを完全に閉めます。

この二重構造にすることで、万が一タッパーから液漏れしてもジップロックが受け止めてくれ、カバン本体への被害を完全にシャットアウトできます。

さらに素晴らしいのは、ジップロックが匂いの漏れも強力に封じ込めてくれる点です。

唐揚げの強烈なニンニクの匂いや、お好み焼きのソースの香り、イカ焼きの磯の香りなどをしっかり閉じ込めます。

このおかげで、電車やバスなどの混雑した公共交通機関に乗る際も、周りの方に食べ物の匂いで不快な思いをさせる心配が一切なくなります。

精神的な安心感が桁違いに向上するため、移動中のストレスが完全にゼロになります。

 

店頭での詰め替え作業が恥ずかしくないコツと場所選び

最強の持ち帰り用アイテムを持参したとして、次に多くの人が悩むのが「一体どこでタッパーに詰め替えるか」という作業場所の問題です。

大繁盛しているお店の目の前で、他のお客様がたくさん並んでいる中、カバンからゴソゴソとタッパーとジップロックを取り出し、箸を使って移し替える作業をするのは、さすがに周囲の目が気になり恥ずかしいと感じる方がほとんどでしょう。

まるで自分がとてもケチなことをしているように錯覚してしまうかもしれません。

そんな時は、焦らずに少しだけ場所を移動するのが最もスマートな解決策です。

 

お店から少し歩いた先にある公園のベンチや、人通りの少ない静かな路地裏、あるいは観光スポットに設けられている無料の休憩スペースなどを事前に見つけておき、そこを作業場として活用しましょう。

周囲の目を気にすることなく、落ち着いて安全に、そして確実に詰め替え作業を行うことができます。

また、詰め替え作業をよりスムーズに行うための「事前準備」も非常に重要です。

あらかじめタッパーの蓋を開けた状態にしておき、ジップロックも口を大きく広げた状態で、手提げのエコバッグなどのすぐ取り出せる場所に入れておきます。

そして、食べきれないと判断して人目を避けた場所に移動した瞬間に、サッと手元でタッパーに料理を移し、蓋を閉めてジップロックのチャックを引くのです。

この一連の動作をイメージトレーニングしておけば、ものの数十秒で完了させることができます。

まるで手品師が手早く道具を片付けるように、誰にも気づかれずに持ち帰りのミッションを完了させることができるのです。

 

串物は「串から外す」のが正解!手荷物が増えないスマートな持ち歩き方

観光地の食べ歩きグルメの定番といえば、焼き鳥やみたらし団子、いちご飴、牛串などの「串物」です。

片手で手軽に食べられるのが魅力ですが、実のところ、この串物が持ち帰りの際には最も厄介な存在へと豹変します。

長い竹串がついたままでは、用意したタッパーに真っ直ぐ入りきらないことがほとんどです。

斜めに無理やり入れようとすると蓋が閉まらなくなり、最悪の場合、尖った串の先がジップロックを突き破ってしまい、二重構造の防衛網をいとも簡単に崩壊させてしまいます。

また、長い串がついたまま袋に入れてカバンに入れると、歩くたびにカバンの中で串が暴れて他の荷物を傷つけたり、非常にストレスを感じたりすることになります。

 

串物を持ち帰る際の絶対的な正解は、迷わずその場で「串から外してしまう」ことです。

マイ箸を一本カバンに忍ばせておくか、お店で割り箸をもらえそうな場合は遠慮なくもらっておきましょう。

そして、落ち着けるベンチに座った際に、箸を使って串からお肉やお団子を下へずらし、コロコロとタッパーの中へ直接落としていくのです。

串という芯棒さえなくなってしまえば、驚くほどコンパクトになり、ごく小さなタッパーにもすっぽりと収まります。

外した後の串は、そのお店の専用ゴミ箱があれば捨てさせていただき、もし見当たらなければ、持参したティッシュペーパーで串の先を包んで折らないようにし、持参した小さなゴミ袋に入れて持ち帰りましょう。

川越を旅行した際、名物の長くて太い焼き芋スティックや焼き鳥を買ったのですが、この「串外しテクニック」を使ったおかげで、小さなカバン一つで身軽に観光を続けることができました。

串という骨組みを抜くことで、手荷物のかさばりを最小限に抑えることができる、非常に実用的で効果的なテクニックです。

 

これはNG!持ち帰りに不向きな食べ歩きメニューの見分け方

食べ歩きで残ったものを持ち帰るための完璧なアイテムを用意し、詰め替えのシミュレーションまで完璧だったとしても、世の中には「どんなに準備しても、どうしても持ち帰ってはいけないもの」が存在します。

無理に持ち帰った結果、ホテルで食べて激しい腹痛に襲われたり、カバンを開けたらドロドロに溶けて無惨な液体の塊になっていたりしては本末転倒です。

安全に、そして美味しく旅行の思い出を締めくくるためには、持ち帰ることができるメニューと、その場で絶対に食べ切るべき(あるいは諦めるべき)メニューを見極める冷静な判断力が必要です。

ここでは、私の過去の数々の失敗談も交えながら、絶対に手を出してはいけない、持ち帰りに不向きな要注意メニューの見分け方を具体的にお伝えします。

 

劇的に味が落ちる・食中毒リスクが高い要注意メニュー

何よりも最優先で持ち帰りを避けるべきなのが、食中毒のリスクが高いメニューです。

代表的なものは、市場などで売られている海鮮焼き、生牡蠣、お刺身の串刺し、海鮮丼などの「生の魚介類」や、中心部まで完全に火が通っていないローストビーフの握りなどの肉類です。

観光地を歩き回っている間、直射日光を浴びたカバンの中や、冬場でも暖房が強く効いた電車内では、想像以上に温度が高くなります。

そのような過酷な環境に生ものを数時間放置すれば、あっという間に細菌が増殖し、深刻な食中毒を引き起こす原因となります。

「少しだけなら大丈夫だろう」という過信は、せっかくの旅行を病院のベッドで過ごす悲劇を生みかねません。

 

また、食中毒の危険性が比較的低くても、時間が経つことで劇的に味が落ちてしまい、持ち帰る意味がなくなってしまうメニューもあります。

その筆頭が、生クリームがたっぷり乗ったクレープや、フルーツサンド、絞りたてのモンブランなどのスイーツ系です。

生クリームは温度変化に非常に弱く、冷蔵環境から出されるとすぐにドロドロに溶けて水分を出し始めます。

その水分がクレープの生地やパンに染み込むと、全体がベチャベチャの悲惨な状態になってしまいます。

以前、流行りの見栄えの良いフルーツクレープをどうしても後で食べたくてタッパーに詰めて持ち帰ったのですが、ホテルで開けた時にはフルーツの水分とクリームが分離し、ただの甘い泥のようになっていて、一口食べて泣く泣く処分したことがあります。

生ものや温度変化に弱いクリーム系のスイーツは、「その場で食べ切れる量だけ買う」か、「お腹に余裕がない時は潔く諦めて次回のお楽しみにする」のが、最も賢く正しい選択です。

 

持ち帰りにくい汁物やアイスなどの賢い避け方

衛生面以前の問題として、物理的に持ち帰りが不可能に近いメニューも存在します。

ソフトクリーム、かき氷、ジェラートなどの冷たい氷菓は、どんなに優秀な密閉容器に入れても、常温の環境下ではただの甘い液体に戻ってしまうため、持ち帰りには全く適していません。

また、もつ煮込み、豚汁、おでん、スープがたっぷりと詰まった小籠包などの「汁物」も、持ち歩きの難易度が極めて高いメニューの代表格です。

いくらタッパーとジップロックで二重に防御したとしても、歩くたびに発生する上下左右の振動によって汁が暴れ、タッパーの隙間からこぼれてしまうリスクが常に付きまといます。

さらに、汁物は冷めると肉の脂が白く固まって浮き上がり、見た目も悪くなるうえに美味しさも半減してしまいます。

 

これらのメニューがどうしても食べたいけれど、全部食べきれる自信がない場合は、メニューを選ぶ段階で最初から戦略を変える必要があります。

例えば、どうしても冷たいものが食べたいなら、溶けるのが早いソフトクリームではなく、溶けてもこぼれにくいカップ入りのジェラートを選ぶ。

横浜中華街でスープたっぷりの蒸し小籠包が食べたいけれど持ち帰りが不安なら、汁気が少なく皮が厚くて持ち運びやすい「焼き小籠包」や「肉まん」にシフトするのです。

メニューの看板を見た段階で「これは持ち帰れる形状だろうか?汁は漏れないか?」と一瞬立ち止まって自問自答する癖をつけるだけで、食べ歩きでの大失敗は激減し、心に余裕が生まれます。

 

ホテル・自宅で美味しく復活!冷めた食べ歩きグルメの温め直し方

持ち帰りに適したメニューを選び、タッパーとジップロックの鉄壁の防御によって無事に食べきれない分をカバンに守り抜き、ようやくホテルや自宅に帰り着いたとしましょう。

ほっと一息ついてタッパーの蓋を開けてみると、そこにあるのは、すっかり冷めきって衣が固くなったコロッケや、脂が白く固まった焼き鳥です。

空腹であればそれなりに食べられるかもしれませんが、買った時のあの感動的な美味しさからは程遠い状態です。

 

しかし、ここでがっかりする必要はありません。

持ち帰った食べ歩きグルメを、買った時と同じような、あるいはそれ以上に美味しい状態に復活させるには、ちょっとした魔法のような温め直しのテクニックが存在します。

宿泊先のホテルに備え付けられている限られた家電や、自宅のキッチンツールをフル活用して、旅の疲れを癒やす最高の夜食タイムを作り上げましょう。

 

電子レンジやトースターを使った美味しい温め直し裏技

宿泊先のビジネスホテルなどには、共用スペースに電子レンジが設置されていることがよくあります。

多くの方は、持ち帰ったものをそのままお皿に乗せ、ラップをしてスイッチを押してしまうと思います。

しかし、唐揚げやメンチカツなどの揚げ物、あるいは焼き鳥などを電子レンジだけで単純に温めると、中から出た水分で衣がベチャッとしてしまったり、お肉の水分が飛びすぎてパサパサのゴムのような食感になってしまったりしがちです。

 

そこでおすすめなのが、電子レンジとトースターを組み合わせた合わせ技、もしくは少しの水分を加えたレンジ加熱の工夫です。

もしホテルの朝食会場などでトースターを借りられる場合、あるいは自宅に帰ってから食べる場合は、まず電子レンジで20秒ほど軽く加熱し、中までほんのりと温めます。

その後、アルミホイルを軽く丸めてから広げてシワシワにし(こうすることで油が下に落ちやすくなります)、その上に揚げ物を乗せてトースターで1〜2分表面を焼いてみてください。

コロッケやメンチカツの衣に潜んでいた油がジュワッと音を立て、驚くほど見事にサクサクの食感が復活します。

 

電子レンジしか使えない環境であっても、諦めることはありません。

お肉や焼き鳥を温める際は、指先にほんの少しだけ水をつけて表面にふりかけるか、霧吹きでシュッと一吹きしてから、フワッと余裕を持たせてラップをして温めてみてください。

発生した水蒸気の力でお肉が蒸される状態になり、パサつきを防いでしっとりとした柔らかさが戻ります。

また、肉まんやシュウマイなどの点心類は、少し湿らせたキッチンペーパーで全体を優しく包んでからレンジで温めると、まるでせいろの蒸し器から取り出したばかりのような、フカフカで熱々の食感が蘇ります。

ちょっとしたひと手間を加えるだけで、冷めた食べ残しが極上のごちそうへと変わる瞬間は、持ち帰りテクニックを駆使した者だけが味わえる至福の醍醐味です。

 

長時間持ち歩く際や夏場に気をつけるべき衛生面のポイント

持ち帰ったものを夜食として美味しく安全に食べるために、絶対に忘れてはならないのが、持ち歩き中の衛生面の徹底管理です。

特に、気温と湿度が高い夏場の旅行や、暖房が強く効いて汗ばむほどの冬の電車内など、食べ物が傷みやすい環境下では、細心の注意を払う必要があります。

もし可能であれば、旅行の準備段階で、100円ショップで売っているお弁当用の小さな保冷バッグと、ケーキなどを買った時にもらえる小さな保冷剤をひとつ、カバンの底に入れておくことを強くおすすめします。

タッパーに詰めた料理をこの保冷バッグに入れ、保冷剤と一緒にしておけば、数時間の持ち歩きでもかなり安全に鮮度と状態を保つことができます。

 

「保冷剤を持ってくるのを忘れた!」という場合でも焦る必要はありません。

観光地のコンビニエンスストアや自動販売機で、よく冷えたペットボトルのお茶や水を購入し、それと一緒に保冷バッグやジップロックの中に入れておくという実用的な裏技があります。

冷たい飲み物が簡易的な保冷剤の代わりとして働き、カバンの中の急激な温度上昇を緩やかにしてくれるのです。

そして、ホテルに到着したら、ベッドにダイブして休憩したい気持ちをぐっと堪え、何よりも優先して備え付けの冷蔵庫に食べ物を入れてください。

疲れ果ててカバンごと床に放置し、翌朝になってから「あっ!」と思い出しても、その時にはすべての苦労が水の泡となり、せっかくのグルメを泣く泣く捨てることになってしまいます。

 

そもそも持ち帰る手間を省く裏技

ここまで、食べきれないものを安全に持ち帰り、美味しく復活させるための様々なテクニックや心構えを詳しくご紹介してきました。

しかし、冷静に考えてみれば、最も理想的でストレスのない状態とは、そもそも持ち帰る必要がないように、自分の胃袋の容量にぴったり合った量だけを注文し、その場で綺麗に食べ切ることですよね。

持ち帰りのためのタッパーを準備する手間や、カバンの中を気にして歩くストレスをゼロにすることができれば、食べ歩きはもっと自由で、身軽で、楽しいものになります。

最後に、持ち帰りのテクニック以前の根本的な解決策として、注文の量を賢くコントロールする裏技をお伝えします。

 

「ハーフサイズ」や「ご飯少なめ」で注文できるお店の見極め方

観光地にある食べ歩き店の中には、少食の方や、少しずついろいろな種類を食べ歩きたいという観光客の心理をよく理解し、通常の量よりも少ないサイズを特別に用意してくれている親切なお店が存在します。

お店の前に出ているメニュー表や看板の隅の方を、目を皿のようにして隅々まで探してみてください。

小さく「ハーフサイズあります」「ミニサイズ」「小盛り(食べ歩き用)」といった表記が隠れていることがよくあります。

また、メニューに明記されていなくても、丼ものやカレー、海鮮焼きなどのご飯系・お惣菜系であれば、注文時に「すごく少食なので、ご飯を半分にしてください」「一番小さいサイズのお肉をお願いします」と頼むことは、全く失礼にあたりません。

お店側としても、大量に残されて廃棄処分のゴミが増えるよりは、最初から食べ切れる量を提供して満足して帰ってもらう方がずっと良いことなので、快く対応してくれることがほとんどです。

 

さらに、お店の前で並んでいる間に、他のお客様が食べている実物のサイズをさりげなく観察することも非常に重要です。

看板の美しい写真では小ぶりで可愛らしく見えたのに、実際に出てきたものは大人の顔の大きさほどある巨大なから揚げだった、という「逆・写真詐欺」は観光地あるあるです。

以前、飛騨高山で飛騨牛の握り寿司を頼んだ際、写真では一口サイズに見えたおせんべいのお皿が、実際には両手で持つほどの大きさで驚愕したことがあります。

自分の目で実際のボリュームをしっかりと確認し、少しでも「今の自分には全部は無理かもしれない」と感じたら、勇気を出してサイズダウンをお願いするか、あるいは最初からタッパーを取り出して持ち帰り前提の行動に切り替える。

この臨機応変で柔軟な対応力こそが、食べ歩きというエンターテインメントを、最初から最後まで笑顔で楽しむための最大の秘訣なのです。

 

食べ歩きで食べきれない時の持ち帰り術まとめ

 

まとめ

  • 食べ残しの持ち帰りは基本OKだが注文時にポジティブな理由とともに伝えるのがベスト
  • 匂い漏れと汁漏れを完全に防ぐにはタッパーとジップロックの二重使いが最強
  • 人目を避けた公園のベンチや路地裏での素早い詰め替え作業がおすすめ
  • 生ものや生クリーム系など食中毒リスクが高く味が落ちるメニューは避ける
  • 串物はその場で串から外して保存袋に入れると手荷物が驚くほどコンパクトに
  • ホテルに持ち帰った後はトースターや電子レンジのひと工夫で美味しく復活
  • 一人旅で持ち帰り前提なら最初からテイクアウト包装を頼むのが一番安心

-旅先のグルメ
-, , , , , ,